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年商に騙されるな!数字の見方を知ろう

目次

はじめに

SNSなどで「年商10億の社長」などの肩書を名乗っている人を見たことがあると思います
皆さんはその肩書を見てどう感じるでしょうか?
10億も稼ぐなんて凄い!と感じるでしょうか?

今回は数字の見方を解説します

年商とは

会計用語では売上高と言い1年間にどれだけ商品が売れたかを表しています
先述の年商10億というのはその会社が取り扱っている商品が10億円分売れたという「だけ」です
時々読み方が似ているため、年収と勘違いする人もいますが、全くの別物です
あくまで会社としての数字であって社長個人の懐に入るお金ではありません
例えば1個200円のお菓子であれば500万個売れたことになります
500万個も売れるというのは確かに凄いことです
そこは疑う余地はありません

ですが、肩書に年商を書いている人は意図的に誤解させようとしている傾向にあります
年商(以後売上高と表記します)はあくまで会社の財務状況を表す数字の1つに過ぎません
実際にその会社が儲かっているかどうかはもっと詳しく数字を見ていく必要があります

売上高以外に見るべき数字

売上高はその会社の財務情報を見るうえで入口に過ぎません
別の数字を足したり引いたりいていき、最終損益を計算します

売上総利益

よく粗利とも言われます
商品を売るためには仕入れたり、自社の工場で生産したりする必要があります
その時にかかる経費を売上原価と言います
10億円の売り上げに対し売上原価が8億円であれば売上総利益(粗利)は2億円です
仮に原価が12億円だった場合、売上総利益は-2億円です

この時点で売上高10億がちょっと怪しく感じてきませんか?

営業利益

売上総利益から販売費および一般管理費を引いたものです
販売費および一般管理費はよく販管費と言われたりしますが、大まかな理解として雑誌やインターネットに広告を出した時の費用などと考えておけばいいでしょう(実際にはもっと複雑ですが、会計に携わらない限りこの程度の理解で問題ありません)
営業利益は本業に関する利益です
お菓子を販売している会社であれば、お菓子を売ってどれだけ利益が出たかを見ることができます

経常利益

営業利益に営業外収益を足し、営業外費用を引いたものです
例えば本業でお菓子を販売していて、副業でビルなど不動産事業を行っている場合のお菓子+不動産の利益を合算したものと考えればいいです

税引前当期純利益

経常利益に特別利益を足し、特別損失を引いたものです
たまに報道なので「特損」という文字は見たことないでしょうか?
この数字は意味を追う必要はなく、税金を支払う前の利益だという程度の理解で問題ありません

当期純利益

税引前当期純利益から法人税等を引いたものです
最終的な利益です

具体的な例

年商10億円と年商1000万円という大きな違いがある例を見てみましょう
数字自体は架空なのでこういうこともあり得るぐらいで見ていただけると幸いです
なお(12)と(13)は状況によるので省略しています

項目年商10億(小売業)年商1000万(個人のIT受託開発)
(1)売上高1,000,000,00010,000,000
(2)売上原価800,000,0002,000,000
(3)売上総利益(1)-(2) 200,000,0008,000,000
(4)販管費300,000,0001,000,000
(5)営業利益(3)-(4)△100,000,0007,000,000
(6)営業外収益30,000,0000
(7)営業外費用25,000,0000
(8)経常利益(5)+(6)-(7)△95,000,0007,000,000
(9)特別利益00
(10)特別損失00
(11)税引前当期純利益(8)+(9)-(10)△95,000,0007,000,000
(12)法人税など
(13)当期純利益(11)-(12)

いかがでしょうか?
年商10億は凄そうに見えるかもしれませんが、(11)を見ると赤字を出しています
一方、年商1000万のほうは売り上げこそ小さいですが、しっかりと利益を出せていることがわかるでしょう
この例は分かりやすさを重視するために、やや恣意的な数字としています

まとめ

年商〇〇億と聞いたときに「粗利はどうですか?」と聞いてみてください
誠実な経営者であれば教えてくれるかもしれません
自分をよく見せたいだけの人であれば教えてくれないかもしれません

年商が高いからといって儲かっているかはわからないということだけ覚えておいていただければ、年商に騙される機会は減ることでしょう

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